プランに関して、“できている”と“できていない”の判断

皆さんがよく目にする間取り図面は、毎日のように入る不動産広告のチラシであり、それが中古住宅の戸建てであれば、建売を含めてひと昔前の間取りであります。

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また分譲住宅や建売などを買われる場合は、性能などにはほぼ期待できず、その見える部分である設備機器や外装などの仕様に関しては “流行り” があり、それらを見るだけでも時代の変化などがみられますが、建て売りのプランは、中古であれ新築であれ、さほど大きく変わらないといえ、基本は、完全な注文住宅ではありませんので、購入者が家にあわせて生活をするというイメージになります。


では、この注文住宅と建売や分譲のプランの出来の違いは、いったいなぜなのでしょう。

これらは、建売などを売る立場にたてば、ご理解できるかと思いますが、それは、先に売れる価格を設定して、坪数調整した無難なプランを見栄えの良い設備機器や仕様をつけて販売するという手法になりますが、これらの理由は、もちろん売れ残りをできるだけ避けるためです。

例えば、家に入る大阪市阿倍野区のエリアのチラシをよくチェックしていても、3階建てでガレージ付きで1階の奥の部屋は、採光がとれないので納戸があったり、水周り、2階にはメインのLDKで対面式のキッチン、薄屋根で暑さがかなり心配ではあるのですが、3階には、3部屋程度あり、子供の部屋には、かわいいクロスや1面だけ派手なクロスだったり、2階建てなら好まれるロフトをつくったり、外壁は圧倒的にサイディングが多いのですが、時折今流行りのガルバや白の壁でしょうか?

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その掲載されているチラシには、消費者狙いの流行語も書かれていて、これも流行りとなれば〝デザイナー住宅〟とか “建築家がつくる家” とか長期優良住宅(実際そうなのかは別)の言葉が書いてあり、その価格は、不動産業界の方々が好きな数字の様で3980万円など●980万円とか●480万という表示が多いですが、この●●80万円って、スーパーの98円ときっと同じ感覚なのでしょうか。

そのような間取りプランが、毎週のようにチラシに蔓延していて、また中古住宅としても売られていたりしますが、それでも、そんな中古住宅のチラシを見ていても、「あれ?このプランは、よくできているなぁ〜」と感じるものは、よく調べたりするとやはり注文住宅で建てられてから売られているものであったりします。

そのような事を考えると、もしあなたが〝建売(建築条件付き含む)〟を買おうとするならば、そのプラン力に関して期待ができず、適正な間取りという事はなく、そもそもプラン力がある方がプランニングをするとは言えないものなのでその点においては、さほど大きな期待はできない!と思った方がいいでしょう。

というのは、売る側は、偏ったプランをして売れ残るより、いわゆるよくある無難な売れ線のよくあるプランをする方がリスクを負うことはなくなるからです。

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普段は既に用意されているプランを出すだけの会社が多いのですが、もし“自由設計ができます”と1から面倒であってもプランづくりを本当に自由設計でしてくれるのであるとするならば、かなり非効率になり、かつ追加オプション工事が増え、チラシで感じた割安感などはすっかり消え、別途や追加費用が割高な家づくりになることを覚悟された方が良いでしょう。売る側にすれば利益率の高い別途やオプションが増えたほうが良いわけです。

ただ、このプランの出来栄えに関しては、リフォームであれ新築であれ、提案したプロとそれをジャッジする消費者が決めることでありますので、我々から見てもいいプランでなくても、決して正解も間違いもないのも事実ですが、確かに平面上はできていても、設計知識と経験のあるプロがみると動線が悪くて、無駄な空間が多かったり、コストがかかる家づくりであったり、使い勝手が悪いと判断できたりするものも多いのも事実です。

ノーチェックのまま提案される。そんなプランづくりだけの場数を踏んでいるハウスメーカーの営業担当者がつくる間取りと土地の立地環境をみて、家族の生活まで考慮された建築家のプランでは、明らかに違います。

もちろん、全ての営業担当者が悪いわけでもなく、建築家が優れているわけでもなくて、現場に足を運んで立地条件も見ないで、図面上だけでプランニングをする建築家もいたりしますし、悲しいかな建築家であっても、よくこれで、独立して会社を起業しているなぁ〜と何とも言えないプランニングをする方もおられるので、消費者からすれば、判断しにくいと言えるのです。

まるでパズルかおもちゃのブロックを組み立てるような感覚で、マンションのようにいつも同じような建売プランをして、提案して(何度も言いますが、これも不正解ではない)この“プランができる”という感覚と本当の意味での“プランができている”は違うものなのです。簡単にできているつもりだけどできているとは言わない事例を見てもらいましょう。

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これらは、階段の着地点を考えないでプランニングするから、2階の廊下がむやみと意味なく長くなっていますが、これは設計力がないプロとは言えない方がプランしていることがわかる例です。


言葉だけでは、価値観や感性と妥協点が混ざりますので、表現もできなくて、境目もないのですが、プランニングがしっかりできている会社と〝できる〟と言いながらも出来ているとは言えない会社は、あなたの要望する家の提案の際に並べれば、消費者もすぐにわかりますが、ご判断がむずかしくてリスクがあるのが〝建築家〟だから、必ずしもできるというものでもなく、同時にこの〝できている〟評価基準も明確にないのですが、まだプランを見る前に設計契約をする建築家の中にも、予算と合致していない残念なプランをされる方が多くいることも忘れてはいけません。

また〝プランがいいから、価格が高くてもこの会社に依頼する!〟という選択も〝価格も対応も施工もいいけど、プランが悪いから選ばない!〟という選択も、いい家づくりの依頼先の選び方とは言えないものです。

だからこそハウスネットでは、家づくりをサポートや支援しながら、プランニングに関しては、建築家とハウスメーカーと工務店でしっかりした提案で大いに競ってもいいですし、それを比較することで消費者が適正なプランを導き出し決定すればいい・・・と考えているのです。

施主であり、建て主であるが素人でもある消費者の要望通りにプラン作成することは、正解でもあり、不正解でもあります。言われた通りにそのままプランしてくる担当者や会社は、提案力もなく言われたままカタチにするだけなので、プロとしての提案力は欠けていると判断したほうがいいかもしれませんが、これをお読みのあなたは『要望通りに作成してもらって何が悪いの・・・』と感じるかもしれませんが、消費者は、住まい手であっても設計のプロではないのです。

もちろん住まいに関する要望は、いくらでも言うべきですが、その要望も満たし、価格を含めて、プロとしての提案をしていただけるのが、本当の意味での設計力がある方といえます。

素人でもある消費者の言う通りにして、実際に生活してみると使い勝手や動線が悪かったりするとあなたとその家づくりをしたプロとは、きっとこんなやりとりになります。

あなた: 住んでみるとすごい使い勝手が悪いんですけど…

プ ロ: あなたがこうしてほしいと言ったままのプランです

あなた: だからと言ってそのままするのではなく、プロなら提案して…

そうです・・・いい提案です。
それがこのページで伝えたい、それが “できているプラン” なのです。

では、言葉だけではなく、わかりやすく実際の図面でイメージをみてもらいます。

まずは、次にハウスメーカーのカタログで見かけたプラン

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配置はどうあれ、1階に浴室などの水まわりに納戸らしき洋室、2階にLDKで3階に洋室というプランですが、このような王道のプランは、よくチラシなどでも見かけるかと思いますが、この事例の悪さでいえば、例えば、キッチンの背中側にトイレがあるので、食器棚とかも置けないですし、そもそも冷蔵庫をどこに置かれるのですか?とかバルコニーの奥行は狭いですよ・・・とか。

しかしながら 設計に説得力があるプランとは・・・

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1階には、中庭があり土間が続く。2階は台所とつながる広いバルコニー。
ちなみにこの住宅の外観のイメージは、こんな感じです。

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では、次に築10年の家のリフォーム相談事例でもお伝えします。

大阪住吉区に建つ重量鉄骨造の家に住まれるTさまご家族。この家を建てた工務店は、弊社の登録店でもない全く知らない工務店ですが、建てた後のメンテもほぼ来ないらしく、来て対応されても見積がとっても高い請求されるので、お付き合いをやめたご様子で使い勝手が悪いとの事でのご相談。


新築時にしっかりしたプランをしておれば、築10年でリフォームをすることなんてありえないのですが、奥さまにすれば、毎日のキッチンでの作業がかなりのストレスになるようで、なにかいい方法はないだろうか?とこちらにご相談があり、簡単な壁の撤去のリフォームを提案致しました。

工事内容は以下の通りで、意味のない通路となってLDKを圧迫していた要素である赤い部分の壁の撤去工事です。

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実際の工事時の写真は、以下で工事後の感想は、「こんなにスッキリするならもっと早くしておけばよかった」とのことで大満足されていました。

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いかがでしょうか? こちらのページでは、できているとできるの意味の違いを説明しましたが、皆さんに伝えたいことが、画像と写真で伝わりましたでしょうか。。。

 

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