家づくりの方法と依頼先の基礎知識
新築・建替えであれ、リフォームや増改築であれ、家づくりをする方法は、大きく2つにわかれますが、ポイントは簡単。設計(プランニング)を別で頼むか、施工する会社に一緒に頼むかどうかという点のみです。つまり
- case1: 設計と工事をそれぞれ別のプロに依頼する
- case2: 設計と工事を同じプロ(会社)に依頼する
case1は、設計事務所や建築家と建てる方法で巷にある建築家を紹介するという仕組みの(建築家プロデュース会社)の多くもこの方法にあたり、一方case2は、家づくりをする会社の多くがこれに該当していて、ハウスメーカーや工務店、住宅会社やリフォーム会社などに直接頼まれた場合の多くは、これにあたります。
家づくりを依頼する相手が多くあっても、家づくりの方法としては、実はこのどちらかの方法しかありません。しかしながら、依頼する消費者の立場とすれば、case1のように設計プランニングを専門に仕事をしているので、きっといいプランができるだろう!と大きな期待をするのですが、作品づくりへの追求の傲慢さ、押し付け、ヒアリングのなさや理解力の乏しさや相性の悪さ、そもそも経験不足などの感性のなさなどもあったりするものですからコストからもよくトラブルが発生しているようです。
「確かに見た目だけはよいけど、コスト管理ができてないようで工事費が高いのでは?」
と建築家との家づくりをしようとされた方は、設計段階での満足度も意外に低く、コストの面で不安となり、こんな不満をよく口にされます。おそらくこれらの原因は、建築家と建てる!という選択まではよかったのですが、その設計のパートナーを選択をする時に選択基準を間違え、適正でない相手を選択されたことが要因と考えられますが、このページを偶然にお読みのご縁のあった皆さまには、このようなことがないように建築家と建てる場合でも、しっかりと家族の予算や住まい方を理解していただけた上に設計センスもあり、是非とも空気感(相性)があう方に誰しもお願いしたいものですが、その建築家や設計事務所と契約してから出されるプランを見て、はじめて良し悪しの判定ができるが断れば費用は発生するという大きなリスクとなる点や限られた予算の中で高く占めることになる設計監理費用が、消費者にとってネックとなります。。。つまり、
1.プランをみて採用するかどうか判断できる
2.設計監理費用が固定費用でしかも低価格
という点をクリアすれば、皆さんの懸念されるリスクとネックの問題点は、スッキリする事になります。
これをお読みの方もご存じの通り、工務店に頼まれても、ハウスメーカーに頼まれても出来不出来は別にしてプランニングはされますし、確認申請は必要ですし、普通は、現場のために見積もりや打合せした内容の設計図面も整えるかと思います。それらの業務をネックもリスクなく、工務店やハウスメーカーと同等の価格で、希望のプランで建築家に依頼できる。そんな家づくりがベストといえるでしょう。
いずれにしても、そんな状況でも、建築家は〝作品づくり〟を意識されるので “見栄えする家” “かっこいい家” などの多くは、設計だけを専門にしている建築家が絡んだ家が多いものです。
一方、case2の家づくりをする会社のように設計も工事も一つの会社に依頼するよくありがちな家づくりでは、これが一般的といえ、その会社に該当するのが、新築・建替えの場合であれば、大工、工務店 建設会社 住宅会社 ハウスメーカー、不動産会社などとなり、さらにリフォームや増改築の場合では、それらに加え、リフォーム専門店や設備機器建材メーカーの系列店、専門工事業者などとさらに幅広い選択肢の中からとなります。
これらのどこにご依頼しても、設計と工事は、自社でできるようにご対応され、設計者が、経営者や社員であったり、外部の提携先のブレーンの設計事務所に依頼する場合であったりします。
ところが現実としては、設計力に関して決してプロとは言えない、構造・光・風などを考えないアマチュアレベルの工務店の経営者や社員、ハウスメーカー・不動産会社 ・リフォーム会社の営業担当者が設計したりすることもよくあります。
しかも、その図面の良し悪しを判断するのも、何もわからないはずの依頼者側の消費者でありますが、設計に関しては素人と言え、このような家づくりの流れの結果、工事終了後に間取りも動線的にもコスト的にも非効率なプランであったり、風の通りが悪く、使い勝手も悪い家ができたりするのです。
逆にいえば、せっかく比較検討するつもりなのに、この設計力だけで依頼先を決定させるケースも非常に多いものです。この意味は、プランの良さだけで依頼先を選んで、施工力も価格力も悪くても、それらの点をじっくり検討せずに依頼先を決めてしまうというのも、今の家づくりのおかしな点となっていて、その結果、対応や施工力、最後は追加や別途などの最終価格でトラブルにつながっている事も多いようです。
これらを防ぐために、あなたの家づくりでは、この設計と工事を同じ会社に頼むにしても、プランと工事を柔軟にわけて考えるべきといえ、同じプランで提案内容と価格も競い合ってもらうのが理想といえます。見積もりが出てきた後に工事現場や社風など含めて依頼先をじっくり決定すればいいのです。
下記では、新築・建て替えの場合、こんな人には、この依頼先がオススメや特徴やメリット・デメリットなどを表にしてお伝えしておきますので、皆さんが依頼する前の基礎知識としてご参考にしてください。
●こんな人にはこの依頼先がオススメ
●依頼先の特徴とメリットデメリット(新築・建替え)
依頼先 | 特 徴 | メリット | デメリット |
ハウスメーカー | 全国展開でモデルハウスを持つところが多い。営業・設計・施工・アフターなど効率化を全ての面で考えた家づくりを提供している。 | ・短期間での計画が可能 ・モデル住宅でイメージしやすい ・色々な商品を用意している | ・担当者の個人対応 ・担当者の転勤や退職が多い ・自由度低く、特注OPが多い ・間接経費が多く必要 |
工務店 | 大工ひとりの経営から複数の支店までもつ会社まで様々。地域密着を基本としながらも、雑誌やネットによりその活動エリアは広がっています。また様々な工法や仕組みのFCに登録している工務店も多く、モデルハウスももち、ハウスメーカーの販売方法に近づいている工務店も多い | ・コストバランスがとりやすい ・小回りがきく ・経営者が見えるので安心できる ・施工管理がしっかりしている | ・質と価格が様々で判別しにくい ・多くの会社の設計力は乏しい ・営業力も弱く見える ・経営状態も見えない ・どんぶり見積の会社も増えた |
設計事務所 | おもに設計とその監理を仕事としており、施工は工務店に依頼。消費者の要望よりも設計者のセンスや個性が大きく反映される家づくりといえ、それが個性にもなる。 | ・変形狭小敷地なども対応 ・設計にじっくり時間をかける ・設計監理をしてくれる | ・設計にコストと時間が必要 ・相性やセンスが大きい ・作品づくりになる ・途中でやめにくい |
プロデュース会社 | 建築家を紹介する会社が多く、そのFC形式もあり、他には、住宅雑誌の出版会社が雑誌を絡ませておこなったり、建築家や工務店が運営していたりと様々。 | ・紹介してくれる ・調べる必要がない | ・工務店が選べないケースが多い ・登録制なので審査基準が曖昧 ・さらにコストが必要な事もある |
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