【事例1棟目】大阪市天王寺区の福井さんの家づくり〜後編

まず本来の ・・・ 2001年8月上旬

ハウスネットでは、この〝福井さんの家〟で使用する “安く仕入れる事ができるよい部材”を並行に決して安かろう悪かろうではなく、じっくりと各メーカー商品の中からいくつかをピックアップし、ご協力いただいている各メーカーの担当者さんに見積りを依頼しました。

その各メーカー担当者さんは、それぞれが頑張って提案してくれるし、各メーカーによって多種多様な仕様なので個人の好みもありますので、微妙な価格差とその良し悪しの判断を決めるのは正直むずかしいところですのでこれらは施主である福井さんとの話し合いとなります。

いよいよ期待と不安で 2001年8月20日

基本図面と仕様書、参考見積をもとに工務店・建設会社5社に対してまずは、概算を依頼しました。

さて、どうなることやら・・・でも楽しみ! 

ちなみに余談ですが、見積が出揃うまでにある建設会社の対応でこんなことがありました。

見積するための書類一式を取りに来られたその会社の営業担当者。一応、肩書きは営業部長。その書類の中には、わざわざ見積もりを頼まなくてすむように、参考資料としてこちらで既に設備機器や仕様に関しての掛け率をお付けしております。

それをその営業部長さんが持ち帰ったのちに、どうやら会社内の積算担当者にそのまま渡したらしいのですが、その積算担当者から、図面をそのままをこちらへFAXしてきて〝至急見積を!〟ということで推奨部材で当社への見積のご依頼がありましたが、おそらく積算担当者が事務的にFAXをしてきただけなのでしょう。

・・・この丸投げ対応。実に情けない限りで失礼な話。おそらく社内での引き継ぎなどもなく、経緯なども一切ハナシをしていないのでしょう。あきらかにコミュニケーション不足で、彼らがとても事務的で、物件に対して心ある対応をされていないことがすぐにわかりました。

この建設会社は日頃、登録店という立場で本部に対してあぁだ、こうだと難癖をつけていたのですが、その割にこの家づくりのあり様なので、この会社は、評価を下げ2度と紹介することなくいずれ登録を外すことになりましたが、今ではほかのフランチャイズに加盟されているようです。 

でも、組織だった家づくりをする会社は、このような会社が実は多く、皆さんの大切な家づくりに対してちゃんと心をこめて真面目に対応していただけるとは思えないので、もちろん私の立場としては、その後その件に関してその会社のために・・・と思って、はっきり警告いたしましたが、その営業部長さんは、

所詮うちの会社は、こんな会社!

と捨てゼリフを吐いて、この後にこのゼネコンである建設会社さんは、このあとすぐに正式に退会をされましたが、なんかこの建設業界のこれまでの丸投げの体質がよく出ているケースと言えます。

第一回 見積出揃う 2001年8月27日

建設会社の丸投げ体質が露骨にわかるようなこともあって、工務店・建設会社5社から概算見積書が提出されましたが解体費用を除いて “1500万” なら即決なのですが、提出された金額は、最低1850万円〜最高2600万円

なんと同じ図面であるのに 750万の差!! 

なに?なんですかこの価格?? この差額???

もちろん、何らかの理由があるはずなので、これらの原因を追求しなければ・・・
でも、何から手をつけようかな?

概算見積内容を見ると… 2001年9月7日

あらためて提出された見積内容や書式をじっくり見てみると住宅用の見積り書式というのは、なぜこう素人に不親切なようにわかりにくい専門用語が羅列されているのだろうか?別にどこの会社もその用語の解説をつけているわけではありません。しかも会社によって、その書式も枚数もバラバラ。

これってこの住宅業界全体が、なんとなくこうして煙にまこうとしているようにも見えます。ほとんどの人が一生のうち、何回も建てないのにはじめての家づくりをする人には、とても不親切な見積内容ともいえ、これらは、ハウスネットというより、この住宅業界の大きな課題と言えます。

その見積り内容を再チェックしましたら、福井邸の課題は、敷地の形状でまず地下室の考え方でした。ちなみにこの敷地は、少し前にもご説明したとおり、上町台地にあり敷地の北側(道路の反対側)つまり北部と南部では、高低差がかなりあります。なので南側の玄関側の道路からフラットに入っても、自然に北側で地下ができます。

そこでわかりやすい見積りを作成していただいた1社に現地案内をして、これは “高く見積りをしすぎた”ということで再見積りをご依頼しましたが、やはり現地確認をしていただく事は基本であります。(反省)

ある1社の再見積もり提出 2001年9月13日から1週間

前回で “高く見積りをしすぎた!” と言われ多大なる期待をした某家づくり会社さんに見積もりを再提出して頂きましたが、結果は、最低金額に届かず。

・・・ 沈黙 (-_-)zzz

根本的に依頼の方法がまずかったかな?でも、そもそもできるだろうという自分の根拠は、何だろう?希望的観測だったのか?それとも単なる勘だったのか?それにしても、どれもとにかく腑に落ちない・・・

ということで、もう一度見積内容を全て見直して、再度絞り込んで依頼してみよう!!

新しい依頼先の選択 2001年9月20日

もう1社の工務店に現場を再度確認して頂き、概算見積りを提出していただきました。この会社は、日頃不動産の建売の協力業者とし活躍されている会社ですが、その結果は、さて、どうなるでしょうか?これまた 期待と不安の第2章です。

餅屋は餅屋という発想 2001年9月29日

これまた期待と不安 第2章ですが、その結果は・・・〝1700万円〟でした。

  
その会社の見積もりをパッと見たら、実に安いですが、残念ながら素人ではありませんのでその手には乗りません!!

とにかくその見積書は別途工事が多いのでこれでは意味がありませんが、残念ながらこの会社(経営者?)は今の状況わかっていないようです。

・・・うーん しばし沈黙もここで行き詰まるも足踏みしていないで、もう一度 いちから整理だ!! リセットだ!! 妥協は許されない!!

何が本体工事で何が別途工事なのかを整理しないと業者側つまりプロ側にとって、とっても都合のいい見積をされています。

まず素直に感じたのが、この家づくりをする業界の体質として、予算というものが建て主の精一杯の価格であるとどうも考えられないようである。とにかく将来できる工事や工務店に頼まなくても発注できるものは別途としてみよう。

そうそう 餅屋は餅屋。
 

この考えを忘れずにもう一度振り出しに戻して自分が見積をするつもりですべて整理するとしよう。

全てリセット!!振り出しへ 2001年10月3日

全てを振り出しに戻し〝1〟から拾いだしで、減額案は何か?プランも一部変更としました。
 

事例1) システムバスを1416を1616に

これは、ご事情を知らないお客さまにすれば “ えーっ ”と思われるかもしれませんが、業界人しか知らない盲点で、1416という特殊なサイズは、メーカーとシリーズが1坪対応が標準の今の時代では、商品が限られてしまいます。よって、掛率も意外と高かったりするのです。それに比べて、1616は、普及サイズでそれこそ商材はピンキリ。広くなって安くなる。これは、大きなポイントといえます。
 

事例2) 間仕切りや建具をできる限りなくす。

将来やはり必要となったときに間仕切りや建具をつくりましょう!という発想。
 

事例3) 外壁も見えなくなる部分が多い

見えなくなる部分に塗装はもったいない、見えないところはノーマルなサイディング。しかも大型板を選定しました。そうすることにより工事も効率がよくなり単価も下がる。
 

事例4) 別途工事も明確に

外構工事・・・外構屋さんで相見積りします
造付家具・・・既製品の検討や家具屋さんなどと相見積り
解体工事・・・これも様々な会社に見積をとる。

その他、先送り、他社でも後日でも可能なものは、ウッドデッキ・ロフト・キッチンのカップボード・照明器具などでこれらだけでもなんと300万ぐらい減額できそうです。

そうですよね。。。これらって、わざわざ工務店を通さなくてもできるものばかりで、これこそが餅屋は餅屋の発想です。 

 
発注経路は できるだけ短く簡単に!というのが基本です。

これで整理もできて、目途が立ったので、これらを準備して再依頼をします!!

第2回見積 でもその前に 2001年10月7日

一応再ピックアップした工務店・建設会社計6社に依頼(再依頼含む)をしましたが、いったいどうなりますやら・・・となれば家づくりというのは、期待と不安ばかりになりますが、それにしても、家づくりをしているとよくこの “期待と不安” という言葉が出てきます(笑)つまり、今の家づくりは、結局はこんなことがずっと繰り返しされているのでしょう。

ですので、何の知識もない人がやれば、こんなコストコントロールなどもできないので疲れるはずであり、相手が相手だけに期待できるとも言えないし、でも、やっぱり依頼者であり建て主である福井さんのお気持ちを察するとあきらめては、ダメであり、やっぱり複雑な心境と言えます。

第2回見積もり提出 2001年10月9日

見積もりが各社から出されてきました。 

A社  2,350万円
B社  1,619万円
C社  1,698万円
D社  1,789万円

残念ながら建設会社でもありゼネコンでもあるE社&F社は、見積を出さないままここで辞退されました。もうついていけないと判断されたのか、やってられないと判断したのでしょうか?でも、あきらめるの早くないですかね?それともその会社にとって、この価格に魅力なくなったのでしょうか?この理由ばかりは、わかりませんがなぜか両者ゼネコンですがこれが答えでしょう。

でもこの辞退した内の1社は、例の見積作成の際にノーチェックでこちらに見積もりを依頼してきたあの会社ですが、大変失礼ながら、このようなゼネコン体質では、お金持ちの建築家が絡む高級住宅なら理解できますが、一般庶民の標準的な住宅を建てることは、体質的に無理だと感じました。家づくりをする経緯で間違いなく体質の〝ボロ〟が出てトラブルになると思います。この頃からゼネコン系の会社に対して一線を引くようになりました。

さて、予想通りかなり予算に近づきました。
 

2階建てであっても、希望もあって構造計算をおこないましたので、曖昧な工事をされるよりも〝安心〟で〝同仕様で比較検討ができるので適正価格で建てる〟ことができることを考えれば、理路整然と説明できるこの家づくりは、理屈に合って経済的であると言えます。

建て主である福井さんと女性建築家と3者で相談しながら、この中から1社に絞って具体的に価格を相談します。

ハウスネットの仕組みの原点の誕生 2001年10月末日〜

依頼先は、当時は派手な宣伝もせず、会社の経営状態・積極性さ・柔軟さなどを考慮してB社(1,619万円)に絞り込むことに決定しました。C社も可能かもしれないですが、残念ながらその見積書内容に全く説得力がありませんでした。

それにしても今回のこの家づくりの経験は、ハウスネットスタッフとしては、登録店である住宅会社各社の本当の実力を知るとてもいい機会になりました。

というのは、これまでは本部といえども、登録店である工務店へ納材をするだけの関係であった事なので、建て主施主に対する対応や本当の実力などまでも不明だったのも事実であり、工務店の経営者とお会いしても、どこの会社も同じ事を口にされてました。

弊社は、いい家つくります 
丁寧な家づくりと対応… 
他社からのほうがもっと安く仕入れる事ができる 

などなどでその他にも、もちろん地域密着だ! 顧客満足だ! なども口にされてましたが、正直住まいづくりや住宅建築に関しては、漠然としたことばかりを聞かされていました。

つまり、この納材だけのお付き合いしていると〝仕入れ価格〟だけの接点になり、その分還元しているのかも疑問で、本当に住宅そのものの価格が適正なのか、対応がいいのか、説得力があるのか、いい家づくりをされているのかどうかなどは、今回のように家づくりを依頼しない限り永遠に不明であるという事であり、これまではきっとできるであるだろう!と希望的観測で見ているので、その会社の本当の対応力や提案力などは、経験しない限り一切見ることができませんでした。

ところがこの福井さんの家づくりをする経緯では、見積の内容や書式、質問に対する回答や商談の様子などをじっくり見ることができ、現実の工務店・建設会社の問題点や温度差がリアルに感ずることができ、それを実際の案件を通じて客観的なこの立場からプロ側に対しても、アドバイスができると感じました。(その後、経営者が改善するか否かは別であります) 

もちろん今回、選ばれなかった工務店・建設会社に対しては、課題も見え、決定した工務店の見積内容をお渡しして今後のためにも勉強していただきました。

これを受け取って、不愉快だ!といってすぐに退会された工務店さんも残念ながらおられましたが、ただ、このような工務店は、これを課題とは思わないようですし、こちらがどれだけ指導や指摘などをしても、何一つ改善しようともせずに批判だけをして退会されますが、これがこれまでの体質ともいえ非常に残念に思えてなりません。

素直に外からの意見を聞かずに前向きな改善をしようとしない経営者がいる工務店や家づくり会社は、こちらも退会を止めるつもりもありません。もちろんその理由は、そんな工務店や家づくり会社をお客さまは望んでいないとはっきり言えるからです。

これが ハウスネットの家づくりサポートの原点です。 

さて、この福井さんの家ですが、決定したそのB社は大阪市内の工務店さんです。

 何事も決まれば早く、福井さんのご事情もあり、急遽11月2日に近くのマンションを借りて、仮住まいに引越しされ、同時に解体業者を探さなければなりませんので、これを工務店さんに頼むとまた高くなりますので、女性建築家とハウスネットで手当たり次第探しました。

結果は、女性建築家のお知り合いの方に無理にお願いして、価格はこれまた格安でとなり、なんか罰が当たりそうです(笑)

でも世間は、もっと厳しいんですよね。前向きに前向きに・・・

そうなれば、少しでも早く工事ができるためには役所に確認申請を出さなければなりません。ということで、やっとここで女性建築家と福井さんと設計契約を交わすことになりましたが、ここまで引っ張りまして、ほんと申し訳ございません。同時にこれで正式見積もできます。今までの経緯を含めた設計図書を整えていただき正式に見積依頼ですが最後まで気を許せません。

解体してみると・・・ 2001年11月中旬

いよいよ 解体工事がはじまりましたが、今までの様々な想い出が詰まっている〝福井さんの家〟が解体されます。これは、やはり今まで住まれた方にとっては、とっても複雑な心境でしょうけど、約1週間で丁寧な解体が終わり、きれいな更地になりました。

で、ここで久しぶりの問題が、ふたつ発生しました。
 

ひとつは、家がなくなれば、子供にとって危険な遊び場になりました。怪我でもしたら大変。

ふたつめは、ご近所の方から、防犯上、かなり物騒では?という事。特に敷地の裏の方々には そう感じてしまいますので、これらを含めて至急なんらかの対応しなければいけません。つまり道路境界沿いにフェンスが必要です。

うーーーん どうしよう??

まだ契約をしておりませんが、先のB社の社長に相談しみたところ、快く了解していただき、その結果問題がおきる前に、すぐに対応していただき助かりました。何事もこういう姿勢が大切ですが、もちろん建て主さんである福井さんのB社に対する評価が更に上がり好印象となりました。

さて、設計図書と価格がどこまで調整できるか、これから建て主とハウスネットと工務店と設計者の4者でプロジェクトへの再チャレンジです。

 最後にお読みください 家づくり重要なポイント

さて いかがですか?これが、ハウスネットの家づくりサポートのはじまりです。

福井さんだけでなく、ほとんどの方の家づくりは、はじめて経験される方ばかりです。仮に2度目という方であっても、1棟目の事は忘れている方が多いのも現実です。

見るもの聞くもの専門用語も多くて、これから造られていくカタチのないものなので、空間やイメージが浮かばないものを勇気を振り絞って、中には、ほぼバクチ的な選択で高額で買い、その結果、長い期間のローンを組み金利も払っていくことになります。

高度成長期のインターネットがない時代では、雑誌やテレビなどでしか見ることもなく、話を聞くのも営業という立場の方からのお話だけでありました。

ところが今の時代、インターネットで検索するとすぐに情報を(とはいっても間違った情報や偏った情報を含め)集めることができます。 以前に比べると非常に画期的なことなのですが、今度はその情報がありすぎて、調べれば調べるほど、誰もが混乱してわからなくなります。

家づくりの依頼先である建築家・工務店・ハウスメーカーに関しても、それぞれが得手不得手もあり、メリットもあればデメリットもあります。工法に関しても、断熱に関しても・・・。

また、あなたの知人や友人が家づくりをした会社は、それらの方々にはベストかもしれないけどあなたにとってベストであるとは限りません。ましてそのパートナーが、あなたの建てたいテイストの家を適正に建てることができるとは限らないものです。

あなたは、適正で経済的でムダのないいい家づくりが目的であっても、プロ側は、少しでも多くの利益や売上を上げることが目的となって真反対の姿勢で取り組まれますので、仮に既に商談を進めて何らかの違和感を感じているのであれば、そもそもその商談相手そのものが間違っているかもしれません。

一方プロは、毎週・毎日、日々色々なお客さまにご提案され、知識もあり経験も場数を踏まれています。それに伴い、なんとか自社で契約を・・・ということで立場上、様々な営業トークで手法、サービスや説得などを必死でされます。

この経験値や温度差のギャップは、現在の家づくりでは、あなたが、いくらネットや本で情報を集め勉強をされても、それぞれの立場がありますので埋めることはできません。

数々の相談をお聞きして悩まれている方は、この入り口の部分、つまり家づくりの依頼先の選択を間違っていることが最も多い理由となっています。

ですので、既に家づくりの商談を進めている方で〝悩み〟や〝辛い〟と感じている方は、その商談を進める前のお気持ちを思い出してほしいものです。おそらく家づくりを考え始めた当時は、家づくりのイメージを考えるだけで皆さんは、ワクワク・ドキドキしたかと思います。 

そうです。その感覚です。

その気持ちが、家づくりにはとても大切なことであり、あなたが家づくりで苦痛になることなんて何もないのです。

ですので、今既に商談中ですが、何か変!? とか 苦痛だ!? おかしいぞ?と感じているのであれば、決して無理をして進めずにもう一度リセットして、比較検討する家づくりの依頼先の “ご縁”をハウスネットで探しませんか?

色々な家づくりをする会社としっかり比較検討して進めてみて、その結果、新しくご縁があった会社であれ、今商談をしているあなたが見つけた会社であれ、あなたの家づくりの依頼先の選択は、それが正解なのであり、あなたは、気持ちよく前に踏み込んでいきましょう。

なお、くれぐれも半信半疑ですすめる契約と納得してする契約とは、全く違うということ認識してください。

私もあなたとの新しいカタチの家づくりの楽しい “ご縁” お待ちしています。