構造と工法について
1.在来工法
柱・梁・桁・土台・筋違いなどの部材により、建築物の骨組を構成する構造方法をいい、日本では一般的な工法で、仕様比率が高い工法と言えます。
① 基礎 :上部構造からの荷重を地盤に伝える下部構造の総称を基礎といいます。長く連続した布基礎・独自性などの下に単一に設けられた独立基礎などがあります。
② 土台 :土台は、木造建築では極めて重要な部材であり、柱と同じ寸法のものを用いて 基礎に緊結しなければなりません。
③ 柱 :垂直の部材で屋根・床から来る荷重を受け、壁のある部分でこれを支持し、これらの荷重を基礎に伝えるための部材をいいます。柱は、風圧力や地震などの水平力に耐えます。
④ 筋違(スジカイ) :建物の水平力に耐え、軸組みを三角形の組合せによって補強するもので建物の骨組みを強固にし、耐震性を高めるために有効な斜材を筋違いといいます。
⑤ 梁 :柱が垂直な部材であるのに対して、梁は水平又はそれに近い位置に置かれた部材であります。材軸に対して斜め、又は直角な荷重を受けます。
⑥ 桁 :柱の上部を連結し、小屋組を支え、柱に荷重を伝える横ハリ材です。
⑦ 垂木 :屋根の下地を支え棟木・母屋・桁に架す細長い斜材を垂木といいます。
⑧ 束 :垂直材の短いものを束といい、取付位置により床束・小屋束などといいます。
⑨ 真壁造 :壁面が柱と柱との内法面に仕上がる構造で、柱は構造材であると同時に化粧材も兼ねています。この構法は、壁厚が薄いため補強金物の使用が不十分となり、筋違い・間柱の寸法も小さくなるので耐震性 耐火性 断熱性の全ての面で劣る理屈になります。
⑩ 大壁造 :壁面が柱面を隠して仕上がる構法で柱は見え隠れとなっています。構造材が露出しないので金物による補強がしやすく、又筋違い・間柱の寸法を大きく取れるので耐震性に優れています。 しかし、侵入した湿気が抜けにくく、軸部が腐って見えないという考えもあります。
2 ツーバイフォー工法
2インチ×4インチの材料を使用し突きつけ・釘打ちにより接合して、1〜2階程度の住宅を構築する工法をいいます。
詳しくは ツーバイフォー建築協会ホームページを CLICK!
3 その他工法や新工法
SE工法(SE構法)やテクノストラクチャーなど 様々な新工法については、どこの会社でも使用できる工法ではないので、取り扱う際に多額の加盟金が必要となる場合が多いので、逆にいえば、規制が厳しく取り扱える事ができる会社は限られるという事になります。当然ながら それが特殊とも言え、差別化にはなるものの、工法を供給する会社そのものが、存在しなくなったり、扱う事をやめたり、加盟店が倒産すれば、一般の工務店にはメンテナンスができないし、価格もオーバースペックとなるのは懸念材料であります。
4 鉄骨造 鉄筋コンクリート造
元来、商業ビルや集合住宅などのような大きな規模の建築物に用いられていた工法なので一般住宅の工法としてはややオーバースペックとも言えるが、大きな空間がとれたり、耐震性、耐久性が高いので、頑丈な躯体を作っておいてライフスタイルに合わせて繰り返し使う事も可能である。ただし軽量鉄骨は除く。一方でコストが高くなり施工期間も長く、施工精度が重要であり、木造に比べて荷重が重いのでそれ以上の地盤強化が必要であります