住宅展示場に建つモデルハウスのように間口が広く建てることができるほど理想の広い敷地で真四角であれば、あなたが希望する家は、建築基準法さえ守れば、どんな家でも建てることができます。
仮にそれが狭小間口や変形敷地であっても、限られた敷地も限りないアイデアで広くなります。住宅設計のプロの提案力というのは、そういうものであり、設計力というのは、同じ坪数でも広く感じる!という差があったりします。そうでないなら、住宅設計のプロとは言えません。
しかし、この住宅設計に関しては、依頼する建築主は、素人であり、住まい手であるあなたが希望した通りのプランがそのままできたとしても、プロならではの発想が加味されたプラスアルファの〝なるほど!〟という提案を求めているあなたにとっては、きっと何か物足りなく感じることになるでしょう。
でも、残念ながら、施主の言われるままに作る事は、簡単で手っ取り早いので、実際には言われるままのプランニングをする工務店やハウスメーカーの建築士であったり、建築家と言われる設計事務所でも、リフォーム会社であっても多く存在しています。
しかもこの場合は、ほとんどのケースで希望どおりに家づくりをしたとしても、実際に生活をしてみたらその使い勝手の悪さや無駄の多さを感じることになったりしますのでこれに関して、例えばあなたのご家族が 「ここの使い勝手が悪いんですけど・・・」といっても、その設計をしたプロは、「いやいや、あなたがこうしてください!と言ったのでその通りにしただけですよ!」と言われますので、それを聞いたあなたは、言い返す言葉がなくなり後悔される方が多いようです。
そりゃそうです。こうしてください!と言ったあなたは住まい手であり、施主であっても設計のプロではないのです。
しかしながらそんな時、一度しっかり考えてみてください。そのお相手であるプロと間取りのオハナシをした際に「このあたりの使い勝手はこうなるので悪くなりますよ…」などのご説明がありましたか? また、それを回避するための別提案は、ありましたでしょうか?
もちろん、使い始めてから気づいたことは、ある程度仕方がないことはありますが、家を建てる、リフォームする前にそのような懸念される事や考えられる問題点などを指摘した上で、その他のいくつかの別提案なども見ながら、プランニングの段階で納得できる間取りを考慮し詰めたいものです。
また例えば、建物を壁でもたせるツーバイフォー工法を提案している住宅会社などは、リフォームのしにくさや将来の間取り変更ができない事やそれを考慮したうえで間取りを提案されているなら別ですが、それらを全く加味されていない間取りを提案されているのは?
壁がなければ、将来もすっきりできるのにその壁がそもそも気になるようなプランが提案されている事もあったりします。
逆もしかりで、別に壁があっても気にならないのにそれをなくすことだけで特殊な工法が過剰提案で構造体などが高コストの要因となっている事もよくありますが、これらは、あなたのご予算を無視された提案とも言えますし、予算と提案内容のバランスが駄目でプロ側の都合の良い偏った提案であるとも言えます。
その壁があるのとないのだけで
100万以上の価格が経済的になっても
あなたは、その壁をなくしますか?
壁をなくしても、扉がそこにあるなら同じことになりますし、仮に同じ工法でも、きっとその壁も気にならない間取りを提案する会社もあるはずです。
それが〝プラン力〟というもので、それが、あなたのご家族に相応しい家づくりのパートナー(ここでは設計の)なのです。
つまり〝プランより先に工法がまずありき〟という考えではなく、あなたのご家族が望むプランは、どの工法なら可能か?と考えるようにしてください。
例えば、ツーバイフォー工法などは、先ほど申したように壁を優先とする工法ですので、ツーバイフォー工法だからこれしか無理!という事ではなく、どこまで可能なのか?将来、増築や間取り変更することができるのか? 売却する際に将来の買い主はどこまでリフォームするのだろうか?などまで考慮されて採用すればいいのですが、そのような工法ならではの特徴もほとんど考慮せずに、漠然とツーバイフォー工法を扱う住宅会社や設計事務所にご依頼されたりするので、希望の間取りが実現されない方も多いようですが、ご本人だけが気付かれていないケースがほとんど。
他にハウスメーカーのオリジナルな工法やパナソニックのテクノストラクチャーやSE構法(SE工法)などのようにその供給会社や加盟店のみが対応できる特殊工法は、逆に言えば、在来工法ではないので一般の工務店などは扱えないのですが、例えば、1階だけにインナーガレージのために大開口が必要であれば、その部分のみ門型フレームなどで対応する事が出来るので構造と構造計算の部分での大幅なコストダウンが抑えることができますが、勿論そんな知恵をそれを扱う加盟店である工務店などが残念ながらあなたに教えることはありません。
もちろん将来何かあった時には、その供給先であるハウスメーカーか加盟店のみの対応となることは、建て主や将来の引き継がれる購入者などにとって大きなリスクとなります。
同時に深く考えないで安易に採用されるこのSE構法(SE工法)やテクノストラクチャーなどの特殊な新工法は、集成材+金物+構造計算+システム費用となっておりますので 大開口部分でないところまでも集成材が必要となり、一般の工法よりも必ず高額になるということは、理解すべきでありますが、もちろん!消費者も、それらをご理解したうえで依頼することはOKとも言えます。
ご参考 小さいよりも広く暮らしたい!
だから、一方でどこでも扱える在来軸組工法は、未だに個人住宅で8割越えと根強い人気があり、それらに比較すると柔軟に大幅にコストダウンができる工法であると言え、外装・屋根の形状も色々工夫でき、様々な表情の住宅を取り組む事ができますから、ひとつひとつの部材を確認しながら、あなただけの身の丈に合ったオリジナルな家を建てることができます。
ただ、工務店の知識と大工の意識と経験、熟練度に左右されやすく、体制やその依頼する価格や発注方法、組織の大きさや利益額の設定と考え方や仕様や施工方法もバラバラなので、建売などの欠陥住宅のほとんどは、この在来工法であり、取り上げられることが多いのもこの工法でありますが、自然素材のヒノキや杉などを使用した家も多く、同時にローコスト系住宅会社も、この在来木軸工法であり、構造材の調整や削減で価格は、どうにでもなるものだということで建売や分譲の下請けをする工務店などは、採用している会社も多いものであります。
だからこそ、ハウスネットの家づくりは、特に技術に差がでるこの在来木軸工法については、まだ任意であった時代から、構造材のチェックなどを工務店任せにしないで、保証もする第三者を介入させてチェックしてもらう事を積極的に推奨していましたが、今では時代が追いつきそれも義務化され、住宅瑕疵担保履行法により、第三者機関検査がされますので、消費者にとっては耐震偽造問題の以前より少しは、安心になったとも言えます。
こうなれば、あとは、同じ仕様、同じプラン、同じ性能であれば、価格の差がある理由をしっかりと探して、冷静にそれらの内容を分析するだけで、消費者に対して出される資料で誠意もわかりますし、家づくり会社の思惑や実態が自然と見えてくるかと思います。
ご参考までに工法については、この在来軸組み工法では、木軸工法以外に先ほど申しましたツーバイフォー工法があり、他の工法としましては、加盟店しか扱えない特殊な新工法や大手のハウスメーカーで多い計量や重量の鉄骨造とマンションで多い鉄筋コンクリート造などがあります。
デザインは、言葉とそのイメージが各々バラバラなのですが、和風、洋風、和モダン、洋モダン、シンプル、シンプルモダン、ナチュラル、北欧風、カフェ風、スタイリッシュ、キューブ風とか色々な表現がされますし、例えば、サンタフェ風や新しいけどなにか懐かしい、そしてなぜか〝ほっ〟とするような癒される現代風の和風と自然素材で囲まれた家の違いなどは言葉だけでは伝わりにくいものです。
昔の家のように壁は聚楽とか漆喰塗りにして柱などの構造材がそのままデザインになるのも、真壁造りと言われる特徴の在来軸組み工法であります。
無垢の木で囲まれたい方には、推奨できますが、同時に皆さんには、基本的にあまり今の流行を追っかけない事もオススメいたします。
その理由は、流行は所詮、流行であり、数年もすれば、それが時代遅れの外観となりますが、これをお読みの皆さんは、できるだけ海外のように飽きのこない家づくりを心掛けてほしいです
・木造軸組工法の説明
・住宅性能表示制度
・ツーバイフォー協会
ですから、あなたのご家族は、まず〝木〟で建てたいのか?〝鉄〟なのか〝鉄筋コンクリート造〟を希望するのか?をしっかりと考慮されてから、商談する相手を選んで家づくりをはじめるようにしてください。
その際には、くれぐれも早い段階で〝工法〟を絞らない事で、間取りも会社も家づくりも見ないで、先に〝工法〟から絞ると、間違いなく選択の幅が狭くなり、その結果必ずと言っていいぐらいプロに足元を見られ、高額で非効率な家づくりをする事になりますので気をつけてほしいと願っています。
消費者が何もわからずに〝木〟で建てたい癖に〝鉄骨の工法を売る会社〟にご相談などをするから〝木造〟を徹底的に否定する会社からそれらの情報を聞かされてなにかと不安になるのです。
もちろん、逆も然りです。
それが、家づくりの成功のまず一歩。
でも、いきなりご紹介を希望するまえに、あなたのご家族の家づくりのご確認事項を含め、まずはハウスネットに資料請求やご相談からはじめてください。