すぐわかる建築用語集
あ
・RC造 ( あーるしーづくり )
鉄筋コンクリート造の略称。鉄筋コンクリート造は、圧縮に強いが引張りに弱い コンクリートに引張りに強い鉄筋を補強して一体とした構造材料。
・上げ下げ窓 ( あげさげまど )
2枚の窓を分銅を利用して上げ下げして開閉する窓。雨仕舞がよいのと周辺に気密できる利点がある。
・雨仕舞 ( あまじまい )
雨および雨水が降りこむこと またしみ通る事を防ぐための方法や納まりのこと。
・網入ガラス ( あみいりがらす )
金網を封じ込んだ厚板ガラスで、破損しても破片が脱落しないので防火用に使用される。
・アンカーボルト ( あんかーぼると )
コンクリートの基礎に一定間隔で埋め込まれて、土台を固定する金具。
・一級建築士 ( いっきゅうけんちくし )
建設大臣のおこなう一級建築士試験に合格し、建設大臣の免許を受け、一級建築士の名称を用いて建築物の設計や工事監理などの業務を行うものをいう。木造以外の建築物で延べ面積が300㎡高さが13m または軒高が9mを超えるもの および木造2階建て以上で1,000㎡を超えるものは、一級建築士でなければ設計又は工事監理できない。
・一間 ( いっけん )
建築の単位。一間は6尺(約182cm)、半間は3尺(約91cm)東日本の畳の長辺と短辺に相当する。
・田舎間 ( いなかま )
6尺(1,818m)を1間とする柱間の単位 江戸間ともいう。
・違反建築 ( いはんけんちく )
建築基準法や都市計画法など、家を建てる時に守るべき法律に違反している建物。役所に発見されると、取り壊しや是正命令が出される。
・ウォーターハンマー ( うぉーたーはんまー )
管の内部の水が管を打つこと。給水管における場合は、比較的流速の速い場合、水源の涸渇など管内流水が何らかの原因で急に止まった場合におこる。
・内断熱 ( うちだんねつ )
天井から壁の中、柱と柱の間など、躯体内の隙間に断熱材を入れる方法。
・内法 ( うちのり )
部屋や柱と柱の間などを内側で測った寸法の事。
・ALC ( えーえるしー )
軽量気泡コンクリートの一種。 工場で高温・高圧の蒸気を加えて一定時間養生させてつくられ、板状にしたものはALC板という。軽くて施工・加工が容易で、断熱・耐火性も高い。
・F☆☆☆☆ ( えふふぉーすたー )
日本農林規格(JAS)や日本工業規格(JIS)が定めたフローリングなど建材のホルムアルデヒド放散量の区分を示す基準。F☆からF☆☆☆☆までの4段階あり、もっとも厳しいF☆☆☆☆で放出量の平均値が0.3mg/リットル以下、最大値が0.4mg/リットル以下。
・大壁造 ( おおかべづくり )
柱や梁などの骨組みを壁で包んでしまう形式で、日本の土蔵壁も大壁造りである。
・大引き ( おおびき )
根太を支える横木
か
・確認申請 ( かくにんしんせい )
建築物の新築・増改築・大規模の修繕・模様替・用途変更などをおこなう場合、建築主が建築主事に対しておこなう申請。
・瑕疵担保責任 ( かしたんぽせきにん )
建物の売買や請負などの有償の契約を取り交わした後、欠陥や隠された傷(瑕疵=かし)がある場合、売り主(請負者)などが買い主などの権利者に対して行う担保責任。権利者には損害賠償権や、場合によっては契約解除権が認められる。
・矩計図 ( かなばかりず )
建物の基準になる部分の断面詳細図。
・框 ( かまち )
床などの端に取り付ける化粧材。あるいは扉などの周囲の枠のこと。
・乾式工法 ( かんしきこうほう )
内外装の仕上げ方法のうち、水を使わない方法。水を使う塗り壁は湿式。
・完成保証 ( かんせいほしょう )
全国の住宅建設業者を対象とした制度で、工事を依頼している工務店がこの制度に加盟していれば、万が一倒産しても工事の続行が保証される。倒産した業社に代って、別の業者が工事を請け負い、その費用は保険でまかなわれる仕組み。
・ガラスブロック ( がらすぶろっく )
空洞のレンガ上のガラス。採光あるいは化粧を目的として壁や地下室の天井に用いられる。
・企画型住宅 ( きかくがたじゅうたく )
あらかじめプランやデザイン、仕様のパターンを用意し、プランごとに価格を決めた住宅商品。
・基礎パッキング工法 ( きそぱっきんこうほう )
基礎と土台の間に隙間を開けて床下の喚起を促す部材を基礎パッキンと呼び、それを用いる手法を基礎パッキング工法という。基礎に換気口を設ける代わりに用いられる方法。
・基本設計 ( きほんせっけい )
建築物を設計する段階で、建築物の概念を計画する第一段階の設計。これを基に細部に含んだ実施設計をおこなう。
・気密工事 ( きみつこうじ )
気密フィルム・テープを使って建物の隙間を少なくする工事。断熱性を高め、壁体内の結露を防ぐためにおこなう。
・Q値 ( きゅうち )
熱損失係数のこと。内外の温度差が一度のときに、一時間に建物全体から逃げる熱の割合を指す。数値が小さいほど断熱・気密性が高い。
・躯体 ( くたい )
建物の構造体のこと。建物の強度に関わる基礎、柱、梁、壁、床など。
・京間 ( きょうま )
6.3尺(約1909cm)程度を1間とする柱間の単位。なお、柱芯々6.5尺(1970cm)としたものを本京間という。
・グラスウール ( ぐらすうーる )
綿状になった短いガラス繊維の集合体で、保温材・吸音材・断熱材として使われる。
・建築 ( けんちく )
建築物を新築・増築・改築、または同じ敷地内で移転することをいう。
・建築基準法 ( けんちくきじゅんほう )
建物を建築する時に守らなければならない、基本になる法律。
・建築協定 ( けんちくきょうてい )
良好な住環境を維持するのが目的で、地域の住民により設けられた協定。
・建蔽率 ( けんぺいりつ )
建築面積の敷地面積に対する割合。
・高気密・高断熱住宅 ( こうきみつこうだんねつ )
気密性や断熱性を高め、省エネルギー効果と快適性を両立させた家。ただ隙間がなくなるため、換気システムの導入が不可欠。
・コーキング材 ( こーきんぐざい )
サッシ、目地などの充填材である。合成樹脂のものが多い。
・構造用合板 ( こうぞうようごうはん )
建物の壁、床など構造上主要な部位に用いられる強度を確保できる合板。
・腰高窓 ( こしだかまど )
壁面のほぼ腰の高さから上にある窓。
・小屋裏 ( こやうら )
屋根と最上階の天井との間の空間。
さ
・在来工法 ( ざいらいこうほう )
柱・梁・桁・土台などの軸組部材に木材を用いた軸組工法で、日本の伝統的木造工法の発展したものである。
・C値 ( しーち )
家全体の隙間面積を床面積で割った数値。数値が小さいほど気密性が高いことをあらわす。
・仕口 ( しくち )
2つ以上の部材を直角またはある角度をもって接合する方法、またはその接合箇所。
・自然材料 ( しぜんざいりょう )
木材、紙、草、タイル、石、土など自然の素材でつくられた材料のこと。無垢の木や竹をはじめ、コルクやココヤシを原料とした床材、漆喰や珪藻土などがある。
・シックハウス ( しっくはうす )
シックハウス症候群ともいう。住まいの壁や床、構造体、家具などの材料に含まれる化学物質で汚染された、室内の空気が原因で起こる健康障害。
・湿式工法 ( しっしきこうほう )
施工する時に水を使うコンクリート・漆喰・土塗壁などを用いる工法をいう。
・集成材 ( しゅうせいざい )
人工的に乾燥させて大きな節や割れを取り除いた角材や、板を重ねて接着したもの。強度に優れ、柱などの構造材や造作材などに使われる。
・主要構造部 ( しゅようこうぞうぶ )
壁・柱・梁・屋根・階段をいい、単なる間仕切壁・間柱・最下階の床・小梁・庇・局部的な小階段などは含まない。
・省エネルギー基準 ( しょうえねるぎーきじゅん )
国土交通省が定めている住宅の省エネルギー化を達成するための基準。1980年にでき、1992年(新省エネルギー基準)、1999年(次世代省エネルギー基準)に改正。
・真壁造 ( しんかべづくり )
普通の日本の壁のように柱を外に現して、柱と柱の間に壁をおさめた形式で、大壁造と対比される。
・地鎮祭 ( じちんさい )
家を建てるに先だって、敷地の神を鎮め工事の無事を祈る儀式。
・上棟式 ( じょうとうしき )
棟木を上げる時に完成までの無事を祈って行われる祭礼。
・筋違 ( すじかい )
構造物を地震や風圧に対して丈夫にするために、骨組のなかに斜めに入れる材を筋違という。
・石膏ボード ( せっこうぼーど )
石膏に骨材を混ぜたものを芯にして、その両面を厚紙で覆って平らなボードにしたもの。おもに内装の下地に用いる。
・外断熱 ( そとだんねつ )
基礎から屋根、壁まで建物全体を外側から包むように断熱する方法。内断熱より隙間はできにくくなるが、断熱面積が大きくなるため割高になる。
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・耐火建築物 ( たいかけんちくぶつ )
主要構造部を耐火構造とした建物で、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火戸を設けたものをいう。
・耐力壁 ( たいりょくかべ )
建物を支える壁で、上下および左右からの加重や外力に対し有効に働く壁のこと。
・断熱材 ( だんねつざい )
熱の伝導や伝達を防ぐ材料。空気のもつ断熱材を利用したものが多い。
・坪単価 ( つぼたんか )
床面積1坪当たりの工事費。建物の本体価格を、延床面積(各階の床面積の合計)を坪単位に換算した数値で割ったもの。一坪は、約3.3㎡。家を建てる際の費用の、おおよその目安になる。
・手直し ( てなおし )
工事の部分的なやり直しのこと。
・天窓 ( てんまど )
天井に設けられた窓。有効採光面積の算定に当たっては、面積が3倍あるものとみなされる。
・動線 ( どうせん )
人または物の動く流れ、またはそれを線で表現したもの。建築物の平面計画および配置計画で最も考慮しなければならない要素の一つである。一般的には、動線は直線的で、かつ短いほうがよいといえる。また、異種の動線は互いに交わらないように留意することが、平面計画上重要である。
な
・軟弱地盤 ( なんじゃくじばん )
そのまま家を建てると沈下のおそれがある弱い地盤のこと。
・2級建築士 ( にきゅうけんちくし )
各都道府県知事の行う2級建築士試験に合格して、その都道府県知事の免許を受けたものをいう。ならびに延床面積が100㎡(木造建築物では300㎡)を超えるもの または3階以上のものは、一級または2級建築しでなければ、設計や工事監理をすることはできない。
・24時間換気システム ( にじゅうよじかんかんきしすてむ )
高断熱・高気密住宅に採用される強制換気システム。2003年に建築基準法によって設置が義務付けられた。
・布基礎 ( ぬのぎそ )
柱列あるいは壁下に沿った平均台のように細長く連続した鉄筋コンクリート製の基礎。
・軒の高さ ( のきのたかさ )
地盤面から建物の小屋組または屋根梁などを受ける壁、敷桁または柱の上端までの高さをいう。
・延床面積 ( のべゆかめんせき )
一つの建物の全ての階の床面積を合計したもの
は
・バリアフリー ( ばりあふりー )
高齢者や障害者が生活するうえで障害になっているものを取り除くこと。住宅では床段差を解消したり、手すりを設けたりなどの方法がある。
・パイプシャフト ( ぱいぷしゃふと )
建物の各階を通じ、上下水道・電気・ガスなどの設備用の竪管を収納するスペース。
・パティオ ( ぱてぃお )
スペインやラテンアメリカの、家屋に囲まれた中庭のこと。床にタイルを張った住宅の中庭を指すことが多い。
・歪 ( ひずみ )
外から力を加えられて材が変形するとき、その変形を歪という。引張られたときの歪は伸びで、圧縮されたときの歪は縮みである。
・標準仕様 ( ひょうじゅんしよう )
商品ごとに決められた標準的な材料や設備、施工方法などのこと。それを上回るのがオプション仕様で追加や変更をできるがコストは上がる。
・複層ガラス ( ふくそうがらす )
2枚の板ガラスの間に乾燥した空気を密着したもの。断熱性が高い。踏面階段の各踏板の有効奥行のこと。階段の踏段の水平投影を行った場合の有効投影された踏板の奥行きのこと。
・VOC ( ぶいおーしー )
トルエン、キシレンなどの揮発性有機化合物で、シックハウスの原因となる化学物質。接着剤や塗料、建材などに含まれる。
・プレカット ( ぷれかっと )
施工現場で使用する部材を、必要な寸法にあらかじめカットしておくこと。施工現場での作業の簡略化を可能にし、施工期間の短縮や労働力の削減にも効果をあげている。
・ベタ基礎 ( べたぎそ )
建物の床下全面に盤状に設けられる鉄筋コンクリートの基礎。建物の安定性を増す工法。
・ホルムアルデヒド ( ほるむあるでひど )
シックハウスの原因の一つとされる化学物質。合板などの製造に使われる接着剤に含まれ、多量に吸い込むと中毒をおこす。使用建材は建築基準法によって使用が規制されている。
・本体工事費 ( ほんたいこうじひ )
外部給排水工事や外構を除く建物本体にかかる費用のこと。
・ポーチ ( ぽーち )
玄関ドアの前の庇がかかった部分。
ま
・モデュール ( もでゅーる )
各種設計の基本となる基準寸法のこと。日本には昔から1間=6尺(1818cm)というモデュールがある。
・盛土 ( もりど )
斜面を宅地化するとき、敷地を平らにするために一部に土をもること。地盤が軟弱になりやすいので要注意。
や
・矢板 ( やいた )
根切りなどへの土砂崩れや水漏れを防ぐために根切り敷地の周囲に打つ板状のくい。
・役物 ( やくもの )
建築材料で一般物でなく 特定の位置 用途だけに使用される異形の材料。
・やりかた ( やりかた )
地業・基礎工事の着手の前に柱心・壁心又は水平位置を標示する仮設物。
・床面積 ( ゆかめんせき )
建築物の各階又はその部分にあって、壁・扉・シャッターなどの区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積 ピロティ部分は床面積に参入しない。
・ユニバーサルデザイン ( ゆにばーさるでざいん )
誰もが安全で健康的に暮らせるように配慮されたデザインのこと。
・養生 ( ようじょう )
①コンクリート・モルタルなどの打設後に良好な性質を発生させるため、適度な温度・水分を与え、適切な条件を保つこと。
②作業周辺や仕上面に損傷・汚染が生じないように保護すること。
③工事現場における危険防止。養生網など。
・容積率 ( ようせきりつ )
建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合。
・用途地域 ( ようとちいき )
都市計画上、市街地の環境の維持・推進のために設けられた地域。
イメージは 別記の通り
・擁壁 ( ようへき )
土砂の崩壊を防止するために切土、盛土などのがけを側面から支える構造物。
ら・わ
・ラーメン ( らーめん )
材と材とが交わっている接合点(節点)が全てしっかりと固定(剛接)されていて、力がそのまま伝わっていくような構造のこと。
・ライトコート ( らいとこーと )
建物の中心部分に採光や通風のために設けた吹抜けスペースのこと。中庭の一種。
・ロックウール ( ろっくうーる )
岩綿ともいう。安山岩、玄武岩、蛇紋岩などを溶融し、それを吹付け繊維状としたもの。保温材、吸音材に用いる。
・割栗石 ( わりぐりいし )
割栗地業に用いる石。径15〜20cm程度の硬い石を小端立てにしきならべ、突き固めて地業とする。
※参考 建築用語の手引きなどにより抜粋